イケメンを監禁!?『囚われのパルマ』プロローグ&第一章紹介
こんにちは。ぽぽたん改め「塩 拉麺子」です。
結婚したい二次元男子は「ときめきメモリアルガールズサイド3」の桜井琥一くんです。
今回は乙女ゲーム界隈が湧いたアプリゲーム『囚われのパルマ』をネタバレ少なめでご紹介します!
雰囲気が抜群に良い『囚われのパルマ』
一番最初に、私が『パルマ』をおすすめする理由を紹介します。
退廃的かつ儚い雰囲気がとてもツボ。
きっと『パルマ』に興味を持たれる方は、イケメンが黄色いお花に囲まれているイラストをみてそそられる方が多いのではないでしょうか。
まさしくその期待に沿うようなゲームです。
記憶を無くした青年・ハルトは様々な要因があって、主人公に対して最初は心を閉ざしています。
しかし会話を重ねていくにつれ、彼の人間的な柔らかい部分に触れていきます。
ですが、どこか掴みどころがない。
記憶喪失なので、過去の自分の行動に基づいた考え方や習慣を失っているためだろうと考えられます。
その存在の希薄さが儚さに繋がり…。
早くハルトの記憶を取り戻してあげたいけれど、彼の全てを知るのは少し怖い。
そんな危うさを感じてしまうようなシナリオです。
描写も丁寧なので、文章を読んでいてイライラすることもないかと思います。
上質な大人向けの作品です。
しかも大人向けにありがちなエッチな演出が殆ど無い!!!!!!
乙女ゲームにはそういうものを求めないタイプなので凄くありがたいです。
(※本編中は”まだ”ありませんが、色気ぷんぷんなミニゲームはあります)
また、一章あたり2時間30分程度のプレイ時間でした!
アプリゲームにしては結構なボリュームですね。
- 作品の雰囲気を重視
- 心の交流を重視
この二点を大切にされる方にはおすすめのゲームです。
『囚われのパルマ』とは
ストリートファイターやモンスターハンターでおなじみのゲームメーカー『CAPCOM』からスマートフォンアプリとして発売された女性向けゲームです。
あらすじ
絶海の孤島に連れてこられたプレイヤーは、
ある事件を起こしたとして収容された
記憶喪失の青年・ハルトと出会う。
彼の記憶を取り戻すことを条件に、
島から出ることを約束されたプレイヤーだったが、
失われた記憶を探っていく内に
彼の持つ不思議な力を知ることになる。
「どうして…君の心は、見えないんだろう」
ふたりが出会ったことで止まった時間が動き出す――
影のあるイケメン「ハルト」くんの記憶を取り戻すために、あの手この手のコミュニケーションを駆使して仲良くなっていくゲームです。
しかもどうやらハルトには秘密があるようで…?
なぜハルトは監禁されているのか。
そしてなぜ記憶を失ってしまったのか。
これらの謎は順次配信される全6話のエピソードをクリアしろ!とのことです。
ハルトを監視してコミュニケーションをとろう!
なんとこのゲーム、囚人を観察する名目で『監視ができる』のです。
ありのままのハルトくんの生活を見守ることができます。
こんな一面がみられるよ!一覧
- 歯磨きをしているところ。
- 野球のバッドを振り回しているところ。
- 差し入れのアンパンを食べて不味いと言葉を失っているところ。
- ベッドに体育ずわりをして「はあ…」とため息をついているところ。
- 鼻歌交じりでシャワーをあびているところ。
- お風呂あがりのパンツ一丁なところ。
しかもこのパンツ、プレゼントすることができる。
いやー、素晴らしいと思います。
キャラクターの生活を監視できるゲームは、それこそGS3のボーイズライフモードを想起させます。
時間によって行動が変わるので、何度もPSPを起動したなあ…。
ときめきメモリアル Girl's Side Premium ~3rd Story~ (通常版)
- 出版社/メーカー: コナミデジタルエンタテインメント
- 発売日: 2012/03/15
- メディア: Video Game
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監視しているキャラクターの生活の手助けをするゲームだと、セガの『ROOMMANIA#203』を思い出します。
男の子の丸裸な生活をみることができるのも凄く楽しいです。
またプレゼントをしていくにつれ、最初は殺風景だったハルトの部屋にも色がでてきて…(ホロリ)
ハルトが心を開いてくれるにしたがって、部屋の中に荷物が増えていくのは面白い演出だなと思います。
LI○E風のメッセージのやりとりでお互いを知ろう!
最近の乙女系ソーシャルゲームでは、ほぼ主流になったメッセージのやり取り風コミュニケーション。
『アイドリッシュセブン』ではスタンプ機能まで再現されていますね。
『パルマ』でもこの手法がとられています。
でも他とはひと味違うのです。
日々あったことで、ハルトに話したい内容を選択して送信することができます。
なので、ほぼメッセージを送る内容を選ぶことができます。(※ストーリー進行上選択しないといけないものもある)
猫の写真まで送れる。
「服の趣味」から「どうして寝ぐせをなおすのか」というニッチなものまであるので、メッセージのやりとりも凄く楽しめます。
またメッセージによっては選択肢がでてきます。
それによってハルトからみた貴女(=主人公)像に反映されるとか…!
確かに私がプレイしている時は、「思いもよらない発想をする」とか「欲しい言葉をくれる」等言ってくれます。笑
みなさんのハルトくんは、どのように評価してくれますか?
ガラス越しのコミュニケーション
監視カメラ越しでハルトくんの様子はいくらでも観察できるのですが、これはあくまで一方通行。
唯一、お互いの顔をみてコミュニケーションできるのは、面会室で”一枚のガラスを隔てて”いる時だけ。
最初のハルトくんは、ずっと俯いていて顔すら見せてくれません。
それが少しずつ心を開いていき、視線を合わせてくれるようになる。
凄く嬉しいぞ(;_;)
エサすら食べてくれない野良猫を手なづけたかのようです。
きっとこのガラス越しでしかできないコミュニケーションが、切ない恋を演出していくのだろうなと思いながら…。
ちなみにハルトくんの呼び名を変更できます。
そこら辺もGSのような古き良き乙女ゲームを彷彿とさせて好きです。笑
最後に
CAPCOMの乙女ゲームとして鳴り物入りで発表された本作。
個人的には期待以上でした。
早く全話を配信してほしいです。頼む!
一章以降の記事はこちら
『家猫ぶんちゃんの一年』は飼い主が孤独死したところから始まる!レビュー
こんにちは。ぽぽたんです。
私も可愛い可愛い猫を飼っている猫バカです。
そんな猫バカ界隈が震撼した、もう涙なしではみれない作品をご紹介します。
単行本『休日ジャンクション』に収録されている『家猫ぶんちゃんの一年』
SNSでとあるマンガが拡散されました。
その内容もかなり衝撃的なもので、猫バカ界に激震が走ります。
飼い主が孤独死した飼い猫の話「家猫ぶんちゃんの一年」が載ってる「休日ジャンクション」をKindleで買って読んだ。これは…すごいな。 https://t.co/5CXynNzBij 硬派な猫漫画。すごく良いぞ。 pic.twitter.com/47i43LG6P1
— 中野 (@pisiinu) 2016年8月20日
最初の2Pはよくあるほのぼの猫マンガ。
さえないおじさんが、懸賞であたった自動エサやりきに猫の名前を吹き込んだり、大切な飼い猫と遊んだり…。
また飼い猫の「ぶんちゃん」もおじさんを気に入っているのが、布団の上で寝る姿から伝わってきます。
凄くいじらしいです。
しかし『家猫ぶんちゃんの一年』はほのぼのマンガじゃありません。
突然3P目でおじさんが突然倒れ、
4P目でぶんちゃんも読者も目を丸くしておじさんの姿を眺め、
5P目でようやく、「おじさんは死んでしまった…」という事実を受け入れざるをえないのです。
飼い主が孤独死したところから始まる猫マンガ。
もうこの先は悲劇しかないのでは?とどんな人でも嫌な想像をしてしまうはず。
猫を飼っている身としては目を逸らしたくても、6P目のぶんちゃんが群がるコバエで遊んでいる姿に釘付けになる。
もう無理。
フィクションとはいえ、あまりにつらい光景に自分の飼い猫に重ね合わせることすらできない。
この地点で大号泣。
「どんな結末でもいい、このままぶんちゃんを見捨てることはできない…」
そんな一心でKindleでポチポチしました。
「バッドエンドだったらどうしよう」という方へ
この作品、どうしても嫌な想像を掻き立てられます。
一人暮らし・密室・飼猫が一匹…
ああ…
ですが、「家猫ぶんちゃんの一年」なので大丈夫ですよ。
ご心配に及ぶ「ぶんちゃんの一生」ではありません。
ぶんちゃんの生き様を通して生命の輝きを表現している作品です。
「ぶんちゃんが幸せになるところがみたいけど、グロかったらどうしよう」という方。
全く血みどろのグズグズの描写はないのでご安心ください。
下記は少し踏み込んだネタバレをしますので、一旦のネタバレすら踏みたくない!という方はお気をつけてくださいね。
どうして少しネタバレをしようかと言いますと、やはり安心感を持って読んで頂きたいからです。
私もツイートでマンガを読んでから不安で不安で、また読中は不安で不安で、読了したときに心の底からホッとしました。
「家猫ぶんちゃんの一年」はホラー漫画ではありませんし、急な展開で読者をアッと言わせるような作品ではありません。
むしろもっと硬派で、猫という存在を通して生きる道を考えさせるような、そんなお話です。
もっと多くの人に読んでもらいたいので!安心させるネタバレをします!
このネタバレを読んで安心してください!
ここからちょっとしたネタバレです。
なんと、ベランダへの戸は開いています!ヨカッタ、密室じゃない!
ぶんちゃんのトイレ(と思われるような物体の描写がある)はベランダに置いてあります。
だからいつでも出られるようにしてあげていたのですね。
ですのでぶんちゃんはエサを求めて外へ出て行きます。
このネタバレの有無で、読書中の安心感が変わってくるかと思います。
これ以上のネタバレをみたくないという方は、下記のネタバレ感想は気をつけてくださいね。
『家猫ぶんちゃんの一年』ネタバレ有り感想
涙無しではみられませんでした。
もしも自分の飼っているペットを、自分ではどうすることもできないような状況で、放置してしまうことになってしまったら…?
人間は簡単に死にますし、日常生活は震災や天災で簡単に崩壊します。
その時に愛するペットはどうやって生きていくの?
飼い主のそんな不安をよそに、ペット達は彼らの力で強く生きていけることを描いたのが本作なんだと感じました。
著者の真造圭伍先生も「自動エサやり器をみて、飼い主無しでも生きていけると思った」というところから話を作ったと巻末に書いてありましたし。
しかし、やはり家猫でぬくぬくしていることに比べたら苦労が圧倒的に多いんです。
縄張りに悩まされ、飢えに耐え忍び、寒さに耐え忍び…。
できることなら抱きしめて美味しい缶詰を食べさせて、フロントライン(※ノミをとる薬剤)して、暖かいホットカーペットの上で寝かせてあげたい…。
大号泣。
こんなにマンガで泣いたのは、うしおととら以来…。
ぶんちゃんの生きるための行動の数々は、ただ手をこまねいて見続けることしかできない飼い主には辛すぎるんですよね。
でもぶんちゃんは生きるために努力をし続けている。
また表情もとても豊かでした。
おじさんの遺体が運ばれていくのを見送るぶんちゃんのシーンですが、なんとも哀愁が漂います。
大好きだったおじさんが居なくなることをぶんちゃんなりに理解しているのです。
もう泣いた。本当に泣いた。
あとラストページのこのシーン。
おじさん(のシミ)の隣で寝るぶんちゃん…。。。。
なんと穏やかに寝ているのか。
ぶんちゃんという猫のいじらしさを最も表現したシーンではないでしょうか。
ぶんちゃんが新しい家で、「たま」と呼ばれて返事をするシーンも泣きました。
「ぶんちゃん」という名前を捨てざるをえなくなっても、ぶんちゃんは真っ直ぐ生きていくのです。
私の飼い猫もこれぐらい強く生きて欲しいと思ったシーンでした。
最後に
いかがだったでしょうか。
とりあえず、かなり泣いたということが伝わればいいなと思います。
実際、この記事を書いている間も思い出して泣きました(笑)
ペットを飼っているか否かで印象がかなり変わる作品だろうなと思います。
個人的には、『100万回生きたねこ』ぐらい人に知れ渡って欲しい作品です。
またぶんちゃんの話しかしていませんが、他の作品も良作ぞろい。
胸が締め付けられるけれど、少しホッとするような、そんなお話です。
そんな良作が540円で買える!読める!
いい時代になったな~!